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解体工事とお祓い

解体時のお祓い。その意味とは。


建造物を解体するときには、時として神社から人を招いて建造物のお祓いをしてもらうことがあります。
これはどのようなときに必要となるのか、いくつかのチェックポイントがあるといえるでしょう。
まず第一に重要なのは、神棚や仏壇がそこにあったかどうかということです。
これはビルよりも一般住宅の解体のときなどにチェックされるポイントとなりますが、家のどのような場所であるにしろ、神棚や仏壇がおいてある家屋を解体するときには一般的に、神職の方にお祓いをしてもらうこととなります。
今まで家屋やそこに住む人々を守ってくれていた神様や仏様に挨拶の一つもなく家を解体するのでは、礼儀知らずと思われてしまっても仕方のないことです。
そのため神職の方を招いて神棚や仏壇に住まう神様や仏様に「これからこの家屋を解体します」ということや「今まで私たちを守っていただいてありがとうございました」ということをお伝えする必要があるのです。
第二のチェックポイントとなるのは、井戸があるかどうかということです。
井戸はかつて、日本人が暮らしていく上でなくてはならないものでした。
井戸に縁を持つとされる神様も非常に多く、生井神様、栄井神様、水分神様などの神様が井戸を司っているとされています。
こうした神様がいる井戸を勝手につぶすということは非常に罰当たりなことであり、時としては祟られ、不幸に見舞われることもあるといわれてきました。
またこれ以外の理由としても、井戸の管理はかつて、神職の方が行っていたということも深く関わっているといわれています。
井戸はそれひとつで存在しているのではなく、近隣の住民同士の水路が地下で繋がっているということが一般的でした。
繋がっている水路にむやみに手を加えてしまうと今まで使えていた井戸がいきなり枯れてしまったり、水質が変わってしまうということもあります。
かつての日本で井戸などを管理していたのはその土地土地の「地頭」と呼ばれる役職の人であり、その人が神職を兼任しているということが非常に多く見られました。
そのため「この井戸をつぶしてしまっても構わないか」ということを地頭さんである神職の方を呼んで調べてもらっていたのです。
この、井戸をつぶす際に地頭である神職の方を呼んでいたという行為が、時を経て「神職の方を呼んでお祓いしてもらう」という形に変わったので無いかとも言われています。
こうしたお払いなどの行為は非常に宗教的なことであり、科学的な観点からだと批判されてしまうこともあります。
ですがこうした行為は日本という国が独自に培ってきた文化ともいえますので、なるべくであればそうした文化を途絶えさせることのないよう、建造物を解体する際には必要に応じて神職の方にお願いをするようにするとよいでしょう。